アイヌ本

来年のブックトークのテーマは、ずいぶん前にもう「沖縄とアイヌ」と決めていて、小学生向けの本を探しています。

来年の春と秋の2回を残して、私が二男の小学校で本について語ることの出来る機会は終わります。その残り2回のうちのひとつは、沖縄とアイヌのことにしようと決意していました。

紹介する本の中の一つ「アイヌ ネノアン アイヌ」/ 福音館書店の"たくさんのふしぎ傑作集"ですが、著者は萱野茂氏といって、アイヌ研究の第一人者でもあり、国会議員も経験したことのある人です。

いい本なのですが、2つ難点がありまして・・・

① 絵が水彩画でぼんやりしていて読みづらい

② ボリュームがありすぎる。アイヌの歴史+昔話2話が入っており、文字もびっしり。


①は、昔っぽさを出そうとして失敗した感があるんです。

②については、歴史を説明する本で1冊完結をし、昔話2話も、それぞれ別に出してもよかったのでは?と思います。

全てイラストで構成されているのですが、場所によっては写真でもいいと思うんです。

例えば、現在でも残っている衣装などは写真のほうがいいと思いますし、そういった衣装を現在でも着ている人達がいるというのは、写真で伝えるべきだと思うんです。

(この本の印象だと、昔いた人々の話ということにとどまっている。いつの時代か判然としていない。明治とか、昭和といった年号も出てこない)

福音館書店にダメ出しすることはあまりない私なのですが、アイヌ関係の本で特に絵本形式のものが殆ど出ていないのです。

ですので、出すからにはぬかりなくやっていただきたいという気持ちがあるのです。

せっかく出たのにもったいないじゃん!って。

だって、大人の私が読みづらいと感じるものが、こどもにとって読みやすいとは思えないんですよね。

この2点については、福音館書店にお便りを出して、別のアプローチでまた萱野先生の文によるアイヌ本を出していただきたいと要望をします。

(文章はとても素晴らしいのです)

福音館書店も、「シナの五にんきょうだい」のことがあったから、時代考証とかの面では慎重になっているのかも・・・と考えてみたりしました。

※ アイヌに関しての教科書問題についての近況を得ましたのでご参考になさってください。

http://www.asahi.com/special/kotoba/jinken/SDI201508120064.html



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