父親としての責任

私の元夫は、宮子という音楽評論家と呼ばれる仕事をしています。

私達の間には、2人の息子がおり、長男のほうは重度の知的障害を持っています。

1999年の終わりから付き合い始め、こどもが2人生まれ、2009年のある日に突然「別れる。

こっちの条件としては、こちらが親権を持つ。それ以外の選択肢はない。どうしても別れないというなら、裁判をする」ということで、当然私もそんなことには同意出来ず、裁判となりました。

(彼にとっての離婚は私で2度目で、1度目も同じように突然いやになり裁判所に話を持ち込んで離婚をしています)

裁判では、私は「夫婦としての関わりはなくても、子供達に対する責任はあるのだから、親として相応の関わりを持っていくべきだ」と主張をし、結果、私が親権者となりました。

親としていつでも子供達をサポート出来るように、わざわざ元夫の家から5分の場所に住居を構えたのです。

子供達は毎週の土曜か日曜にでも頻繁に会って、親子としての関係を保ち、子供達に離婚の痛手を負わせないようにすることも可能な状態でしたが、いくら言っても、最初に自分が決めた「月に一度子供達に会えばいい」との態度を続けてきました。

今年になって、ある出来事がありました。

昨年末頃に、2度ほど二男への贈り物の中に、スタンプラリーが入っていたことがありました。

私は、特に気に留めていなかったのですが、元夫がそんなことをやるはずもなく、元夫の妹さんが送ってきたのかと思い、「二男のことを思いやって下さって有難うございます。」とお礼の手紙を出していたのです。

それとは別に、私は元夫に付き合っている人がいるのではないかと感じる部分があり、それも手紙にそのように書きました。元夫がそのような状態ならば、頼れるのはもう妹さんしかいない、私がもし死ぬようなことがあれば子供達2人はそんな父親の元では暮らせないから、その時は子供達をよろしくお願いしますと妹さんにお願いの手紙を書いたのです。

そうしたところ、次に子供達が父親と面会をした際、二男が持ち帰ってきた物の中に、スタンプラリーがあり、聞くと「パパの彼女からだ」と言うのです。

そして、その女性は医療系の仕事をしているのか、お客様の処方箋の薬(お客様の名前が何人も記載されていた)の用紙の裏紙に押して寄越してきたのです。

この贈り物をもらう前に、二男は父親に電話をしており、「(ぼくやママがいるんだから)結婚はしちゃダメなんだよ」と言ったそうなのですが、父親は「別にいいんだよ」

「○○くんには関係ないじゃないか」と言ったそうなのです。

こんなやりとりがあってもなお贈り物を送ろうとするのは何故でしょうか。

まず第一に腹立たしいのは、自分がそうしたいからといって、物が当たり前のように相手に届くと思って渡している相手のその女性、そして、それを言われるがままに運ぶ元夫の姿勢です。

そして、二男が嫌がっているというのに、更に贈り物を続けたその意図がわからないのです。

「あなたがどう思おうが、私達はあなたたちと関係なく、自分達の生活を行なうつもりです」というアピールなのでしょうか。

こうして、到底私達親子はそんな状態を受け入れられるはずもなく、元夫と子供達は会うことをやめることになりました。

元夫の彼女は、目的を果たしたのです。

元夫の彼女は、子供達そして私の存在がじゃまだったのです。

そして、元夫もそうだったのです。

子供達のことが大切だったら、二男が「やめて」と言ったのに何故やめられなかったのか。

私には、元夫とその彼女が、沖縄の高江に行った三宅洋平氏と首相夫人と同じに見えます。

自分達を純朴な人のように装い、あたかも意地を張っている相手が悪いかのように話を持っていこうとするそのたちの悪さ。

私は元夫と話をしなくても、元夫がどういう言い訳をするのかわかっています。

「自分は子供達と会っても会わなくてもどっちでもよかったけれど、相手が会わないというならば、それは相手が決めたことだからそうするしかない」と。

自分がやりたかったことの結果を、相手が出したものだとすりかえることが上手なのです。

こうなった現在でも、本当に子供達と会うことが必要であると思うならば、私達と話し合うことも出来るのに、それはしません。

だって、元夫の目的は、子供達を捨ててまでも新しい人生を送りたいということなのですから。