すれ違った責任

もう1年近くになるでしょうか。

新宿駅から職場までの道で、ホームレスの人に会ったら、すれ違いざまにお金を渡しています。

頻繁に出くわす人もいれば、初めて出会う人もいます。

頻繁な人には、200円とか300円とか、その時お財布に入っている銀色のコインを渡します。

この人は初めてかなと思う人や、あまりにも状態のひどい人の場合は千円札になります。

今日は、今までで最高にひどい状態の人に会ったので、思わず二千円を握らせてしまいました。


今までに「いりません」と言われたことは一度もありません。


昨年頃から、ふと疑問に感じたのです。

何故私は、ホームレスの人を「景色の一部分」として見ているのか、と。

どう見ても、普通の状態でない人が視野に入っているのに。


トータルでどれくらい渡したか、など計算していません。ただわかっているのは、2~300円時には千円札を渡していても、私は何とか生活を維持出来る状況らしいということです。

日野原先生の本に書かれていた「知る」ということには責任がついてきます」という言葉を読んだ時、「先生、私、ひとつそのことで実行をしていることがあります」と伝えたくなりました。