原発の責任
大学一年生の時、友人に薦められて、広瀬隆の「危険な話」を読みました。
ベストセラーになりましたので、読んだことのある人も多かったと思います。
火力発電や水力発電等で、原子力を使わずとも日本の電力はまかなえる、ということを訴えていました。
そのことに対しては、きっとそうなのだろうなと素直に思いました。しかし、同時にその本には、日本列島にどれだけ原発があるかという図も載っていました。1980年台後半でしたが今とほぼ変わらないくらいにもう出来上がっていたのです。
この本を読んだ時の感想は、よく憶えています。
私は、「いくら他の電力でまかなえると言っても、こんなにあるんじゃ変えられないよ。実際に事故でも起きない限り」と思ってしまったのです。そして、それは現実のものとなってしまいました。
事故でも起きない限り・・・「バカは死ななきゃなおらない」と同じ理論です。
だから、原発に関しては、私は責任を感じています。事故が起きた時に、その本当の恐ろしさがわかるのだ、と思ってしまったのです。
もしかしたら、私のこの無責任さが引き起こしてしまったのかもしれないと思っています。
昨年の春に、息子の小学校の高学年のブックトークで紹介した本を載せます。
美味しんぼを持っていったのでね、先生が「早く終わってくれないかなー」みたいな顔をしていたのが印象的でしたね。
私の二男も、その頃、毎日のように鼻血を出していたんです。
福島のことが原因で鼻血が出た、と言っているのではありません。その時期に息子がよく鼻血を出していたという事実を言っているのです。
以下、ブックトークの選書リストになります。
テーマ「持続可能な社会を考えよう」
①「はだしのゲン」
中沢 啓治 / 中公文庫コミック版
コメント:被爆国日本としては、一度は読んでおかねばならないマンガです。
②「風が吹くとき」
レイモンド・ブリッグス(著)小林 忠夫(訳) / 篠崎書林
コメント:「スノーマン」の作者による、核戦争後の世界を描いた絵本
③ 「美味しんぼ 第110巻「福島の真実」第111巻「福島の真実②」」
雁屋 哲(作)花咲 アキラ(画) / 小学館
コメント:まずはマンガから原子力について考えてみよう。
④ 「世界がもし100人の村だったら」
池田 香代子(著) C.ダクラス・ラミス(訳) / マガジンハウス
コメント:持続可能な社会を考える際に、全体的な視野を持つ事がとても重要です。
地球的な規模で物事を考えてみよう。
⑤「地球環境とわたしたちの暮らし」
住 明正(監修) / 実業之日本社
コメント:小学校6学年の後半に出てくる教科書の内容を拡大した副読本として最適の本です。
⑥太陽光・風力発電(見学!自然エネルギー大図鑑)
飯田 哲也(監修) / 偕成社
コメント:太陽光と風力は、わが国の持つ純国産エネルギーです。
「風が吹くとき」は、高校生の時に洋書で読んだので、順番としては「はだしのゲン」→「風が吹くとき」→「危険な話」の順で読みました。
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