ふるさと

みなさんは、産経新聞を読んでいない人が多いと思いますが、私は仕事柄、目を通さなければなりません。

いつもドキドキしながらページをめくっているのですが、本日もおそろしい記事を見つけました。


~ふるさとを守る「風評」との闘い~

被害を乗り越える具体的提案

震災以前、東京電力の社員の殆どが東京在住であり、電力供給地としてのみ福島に依存していたことを反省し、東電みずからがJビレッジから本社を、より第一原発に近い富岡町に移転して積極的に活動を行なっていくということ。そして、いかに地味であろうとも、ゴミ拾いや除染作業を東電みずからが粛然と行ない、そして今後も続ける「姿勢」を示すことで、風評被害を乗り越えたいということ。

ここ数年の海外からの観光客の急激な増加にもかかわらず、福島は絶好の機会の恩恵を一切受け取れなかった。この現状を今後5年かけて、広島のように修学旅行先になるような雰囲気に変えていくこと。

第一次産業とりわけ漁業に対する風評被害にも観光の要素を取り込んでいくこと。例えば、釣り好きの人に漁船に乗り込んでもらい余暇を楽しみつつ、放射線量が安全であることをネット上にアップする。人々が行き交う機会が増えれば増えるほど風評は消える。

こうした「具体的」な提案が語られてゆく会場に身を置きながら、筆者は静かな感動に襲われていた。

「ふるさと」あるいは「第一次産業」という、都会では殆ど口にしなくなった言葉が、この場では当然考えるべき「課題」になっている。震災で「文明の大転換」が起きる云々などという気の利いた警句は、「ふるさと」を守りたいという知恵の前に顔を赤らめるべきではないか。

日本思想史研究者  /    先崎 彰容


もう、私から何か説明しなくても、自分で考えてみて下さいね。


The penelopesの「ふるさと」って、原発事故があった年にリリースしたのですね。

最初に聴いた時は、原発事故のことは考えずに聴いたのですが、作品の持つパワーは私、感じ取ることが出来たのです。

今日、更に心を打たれている次第です。

ここで一句。


ふるさとの訛(なまり)なつかし停車場の 人ごみのなかにそを聴きにいく


ふるさとの山に向かひて言ふことなし ふるさとの山はありがたきかな


(石川啄木 /   一握の砂 より)

 

The Penelopes /   「  Furusato (ふるさと)」

https://www.youtube.com/watch?v=BA7OCsZTcyw