わたしが外人だったころ

・・・この記事を書いている私ではないですよ(笑)

福音館書店から出ている、鶴見俊輔氏の「たくさんのふしぎ傑作集」のタイトルです。

鶴見氏は15歳の時にアメリカに渡り、第二次世界大戦が起きた時は、ハーバード大学の学生でした。終戦直前に日本に帰ってくるのですが、その後も「私は日本人の中で外人だ」と感じてきたようです。

そう考えると、「わたしが外人だったころ」というタイトルからその考えははみ出してしまいます・・・と述べています。

そして最後のページで、

地球の人口は72億人。日本国民の人口は1億2千万人です。

地球上の人間全体の中で、日本人にとっては、外人のほうが多い。

日本人は、外人にとりかこまれて、この世界でくらしているのに、日本人本位に考えるのでは、わたしたちは地球上に住みにくくなります。

・・・と結んでいます。


福音館書店の「たくさんのふしぎ傑作集」は、最初は雑誌でリリースされます。そのあと、書籍(ハードカバー)としてリリースされるものと、されないものがあります。

「ぼくは盆栽」は、単行本にはなりませんでした。

この「わたしが外人だったころ」は、1995年に雑誌として発行されています。そして、昨年2015年の5月に単行本が出ました。

このタイミングでの発行に、福音館書店の意思を感じます。



わたしが外人だったころ  /  鶴見俊輔 (福音館書店「たくさんのふしぎ傑作集」)

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