a dog so small
岩波書店から出ている「まぼろしの小さい犬」。原題「a dog so small」。
岩波書店の中で、一番好きな本です。
先日、カリフォルニアの2人組のミュージシャン・geggy-tahの「sacred cow」をこのブログで取り上げました。
勘がいい人にはすぐわかったようです。
このアルバムのジャケットの風景は、イギリスのハムステッド・ヒースという丘の景色をイメージしたものなのです。
このアルバム・ジャケットを見てすぐに私は「これって、「まぼろしの小さい犬」じゃないか?」と気が付きました。
私がgeggy-tahを聴いたのは、3rdアルバムの時が初めてでしたので、1枚目から3枚目までを一気に聴いたのですが、3rdアルバムの「into the Oh」の中の「I Forgot」という曲が、この「まぼろしの小さい犬」のことをまんま歌っている曲なのです。
もう、うれしくって、メンバーのTommy Jordanに手紙を出したのです。もしかしたら私の勘違いかもしれないと思って、「a dog so small」のペーパーバッグも一緒に送ったのですが、返事が来ました。
同じ作者の「トムは真夜中の庭で」のペーパーバッグとともに、手紙が添えられていて、ルアカ・ボップの説明がしてあって「デヴィッド・バーンのレーベルだよ!!」という部分に二重線がしてありました。(わかるよ。そりゃ誇りだよ・・・)
以下、私が息子の小学校の高学年のクラスでブックトークをした時に配布した資料を載せますので、ぜひ読んでみてくださいね。
↓学校HPの2013年高学年に同じ内容で紹介されています。
http://www.shinjuku.ed.jp/es-yotsuya/kyouiku_library.html
平成25年6月12日(水)
四谷小学校6年1組
ブックトーク本日のテーマ
【優れた海外の児童文学を読んでみよう~夏休みにおススメの本~】
① トムは真夜中の庭で
② 幽霊を見た10の話
③ こわがっているのはだれ?
④ まぼろしの小さい犬
(以上4点とも岩波書店より発行、著者/フィリッパ・ピアス)
【作者と作品紹介】
フィリッパ・ピアスはイギリスの児童文学の作家です(2006年没)。登場人物に皆さんと同じ位の年齢の子が出てくる小説をいくつか書いています。日常のありふれた風景をえがきながらも、その中にいわゆる超常現象(現実にはありえないであろう出来事)を盛り込んでいるのが特徴です。
作品のあらすじと解説
① トムは真夜中の庭で
弟のはしかが移らないようにと、おばあちゃんの家に泊まりに行ったトムは、古時計の音が13時を打つのを聞いて、昼間にはないはずの不思議な庭へと出る。そこにはひと昔前の女の子がいて、トムはその子と毎晩遊ぶようになる。しかし、会うたびにその女の子が早いスピードで成長をしていくことに気が付く。最後にはトムの会っていた女の子はなんとおばあちゃんの昔の姿であったということがわかる。
*このように現実世界とは異なるもうひとつの世界が同時に進行しているという考えを「パラレル・ワールド」と呼びます。
② 幽霊を見た10の話
嵐の夜、水門に押し寄せる水をせき止めようとしてがんばっている父のもとに現れて一緒に水門を押さえてくれたのは、戦争で死んだはずの息子だった…(「水門」) 他、幽霊が出てくる10の話を収録。
*(「水門」は光村図書中学一年生の教科書として採用されたこともあり。)
③ こわがっているのはだれ?
幽霊ではなく、生きている人間の怖さを描いた作品。
④ まぼろしの小さい犬
優しい父母やたくさんの兄弟の中で、主人公のベンはなんとなく孤立している。ベンが欲しているのは、そんなベンの気持ちをわかってくれる存在である犬だった。誕生日の日、贈り物に犬が送られてくると思っていたベンは、送られてきたのが犬ではなく犬の肖像画だったことにひどく失望をする。そして、自分の想像の中で犬を飼い始めるのだった・・・
~ブックトーク担当者より~
フィリッパ・ピアスは河合隼雄氏(元京都大学名誉教授、元文化庁長官、文化功労者)や皆さんも知っている宮崎駿氏(となりのトトロなどの映画監督)などに強く支持されています。また、一部の地域では教科書にも出てきます。
漢字には全てふりがながふってありますので難しくはありません。
今年の夏休みにぜひとも6年生に読んで欲しいので、今回紹介した本を四谷小学校の図書室に寄贈いたしますので、読んで下さい。
(四谷図書館で借りることも出来ます。)
以上
まぼろしの小さい犬 / フィリッパ・ピアス (岩波書店)
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