学校給食について

障害を持った子が、通常に発達していれば通っていたであろう学校にも籍を置き、その学校の同じ学年のクラスの子と交流をする「復籍交流」というものを行なっています。

障害のある子とない子を分けて考えるのではなく、接点を持たせてお互いの存在意義を確かめるような「統合教育」と呼ばれるものです。

その復籍交流で、長男のほうが弟の通う小学校に学期ごとに一度訪問をしています。最近では、学習内容が難しくなってきたため、給食ならば参加出来るのではということで、小学校の給食を食べたりしています。

前回、給食での交流で弟の小学校を訪ねた時に、おかわりタイムになって、その時に気が付いたのですが、その学校では「おかわりは1回ルール」というのがあって、まだ食べられる人がいてもその1回ルールを守って、残飯になろうが食べ物を残すのだそうです。

私は、それはちょっと違うんじゃないかなと思って、給食が終了する時間が近づいているのにまだそれなりに残っている食べ物を見て、同じグループの子達に「遠慮しないで食べなさいよ」とか「女の子だからって恥ずかしいことないんだからね」とか促したのですが。

「日本はね、自分達で作物作る能力があまりなくて、よそから持ってきているくらいなんだから。食べ物を捨てているのが1位か2位くらいなんだよ。だから、作った以上は食べようよ」などと説教をしました(笑)


その後、弟とその友達とその話をする機会があり、「ともくんのお母さんさ、まだ食べられる人がいるのに給食を残すのって、おかしいと思うんだよ」と言うと、弟の友人も「ぼくもおかしいと思う」と言っていました。

「2人とも、自分がおかしいと思ったことは、たとえその場での判断が自分の考えと異なっていても、「ちょっと違うんじゃないか」という疑問はずっと持ち続けていてね。ともくんのお母さんね、そうやっていたら、大人になってからやっぱり自分の考えていたことって間違っていなかったんだと分かったこと色々あるからね」・・・と、2人に「教育」をしました。


数日前に、二男が夕食の時に、「ぼく、今日、U先生に「給食は残さないで食べたほうがいいと思います」って言ったんだ~」と私に伝えてきました。私はぐっと胸が熱くなりました。疑問を持ったら持ち続けていいんだとは伝えましたが、先生にそれを伝えてみればとは伝えていません。二男は、自分でそれを今解決する問題だと判断して、先生に話したのです。

「で、先生は何て言ってたの?」と聞くと、「考えておきますって言ってた」とのことでした。

日本って、本来あるべき理想よりも、他の人と同じであるということのほうが優先されるのですね。本来あるべき理想よりも、規律のほうが大事。目的をはっきりさせれば、どのように対処すればいいのか自ずと見えてくると思うんです。

明日からも、またこのルールを守って6学年分の残飯が廃棄されるのかと思うと、不思議なことやってるなーと思うわけです。

環境省では、この問題に取り組んでいます


平成28年度学校給食の実施に伴い発生する廃棄物の3R促進モデル事業に係る実施市区町村の公募について(お知らせ)

http://www.env.go.jp/press/102218.html